淋菌感染症(淋病)

淋菌感染症の病原菌は、淋菌です。一時期減少した淋菌感染症ですが、1990年代後半より増加傾向に転じています。日本での感染者は、20代前後と若年層で増えています。男女別では、男性の感染者が多くなっています。

女性は症状が出にくいのに対し、男性は、尿道炎を起こし、尿道から膿がでたり、排尿時に激しい痛みを感じたりします。放置すると、男性はまれに無精子症に、女性は卵管炎や骨盤腹膜炎を起こし、不妊症の原因となる可能性があります。

また、HIV感染率も高まることが分かっています。

感染について

淋菌感染症の病原菌は、淋菌です。

感染経路は、感染者の粘膜との接触であり、精液や膣分泌液を介して感染します。また、唾液を通じてのどへの感染もあるため、オーラルセックスで感染する恐れがあります。さらに、直腸からの感染もあるため、あらゆる性行為で感染の危険性があります。

何度でも再感染する可能性が高いため、一度でも感染した人は、常に予防を心がけるようにしてください。

淋菌は、弱い菌のため、人の粘膜より離れると、感染性が失われます。したがって、性行為以外での感染はまれだと言えます。

症状について

《男性》主に、尿道に感染し、尿道炎や精巣上体炎(副睾丸炎)となります。主たる症状は、尿道からの膿、排尿時の激痛などですが、最近は、症状が人によって異なってきています。例えば、膿も白っぽいものからやや黄色みを帯びていたり、時には男性でも無症状という症例もあります。

放置すると、前立腺炎や血精液症になることもあります。

《女性》主に、子宮頸管(子宮入口)へ感染し、子宮頸管炎をおこします。病原菌が腹腔内に進入すると、骨盤内で様々な症状が出ます。尿道炎が起こることもあります。

主な症状は、おりものの増加、不正出血、下腹部の痛み、性交痛などですが、無症状のまま経過することが多く見られます。女性の感染者数は少ないと言われていますが、無症状の感染者は、もっと多くいる可能性は否定できません。

放置すると、卵管で炎症を引き起こし、不妊症、子宮外妊娠の原因となります。

《男女共通》オーラルセックスによるのどへの感染が増えています。咽頭炎や慢性の扁桃腺炎を引き起こし、のどの腫れ、痛み、発熱などの症状が見られます。症状が出ないことが多く、見逃されがちです。検査をする際には、咽頭の検査もお忘れなく。

検査について

男性は尿検査、女性は子宮頸管からの分泌物を検査します。

発症までの潜伏期間は、2~9日とされていますが、感染の可能性があった日から2~3日後であれば検査可能です。

淋菌は弱いため、粘膜より離れると死滅することが多く、検体の取扱いには注意が必要です。したがって、死菌からも検出できる検査方法を取ることが望ましいです。

治療について

検査キットで陽性、つまり感染していることが分かったら、すぐに病院に行き、診察を付けてください。受診する科は、男性であれば、泌尿器科か性病科、女性であれば、婦人科(産婦人科)もしくは性病科になります。

淋菌感染症の治療には、抗生物質を注射します。治療期間は、1日?1週間ほどになります。再検査にて陰性が確認されれば、治療は終了です。

最近、淋菌には耐性菌が増え、従来の抗生物質が効かないことがあり、治療薬が限られています。感染が分かった段階ですぐに治療を開始し、完治させましょう。再感染にも注意が必要です。

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